2020/01/06
アメリカでも年末年始は忘年会や新年会で外食する機会が増え、同時にアルコールを飲んだりする機会も増えます。アメリカでの飲酒運転は薬物を使用した事と同等の犯罪にあたるため罰則も重く、その後の人生にも大きな影響を与えることになります。今回はカリフォルア州で飲酒運転が発覚した場合の流れについてまとめてみました。
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- 車両停止
- 飲酒判定テスト
- 留置署に連行
- 裁判所へ出廷
- 飲酒運転による罰則
- 自動車保険料への影響
- 永住権や各種ビザへの影響
- まとめ
車両停止
警察官から車両停止を求められたら、速やかに路肩に車を止め、指示に従います。運転手席側の窓を開け、警察官が運転者からお酒の匂いがすると言われた場合は、最初の質問として「お酒を飲みましたか?」と聞かれます。飲酒した事を認めた場合は、車から降りるよう命じられます。その後、質問は続き、「何をどれぐらい飲んだか」や「どこで飲んだか」と細かく聞かれます。この際、警察官からの質問に答えることを拒否する権利が法律で認められていますが、このあとの飲酒判定テストを拒否することはできないようです。
飲酒判定テスト
飲酒判定テストでは、「片足を挙げてまっすぐに立っていられるか」、「目を閉じて空を見上げて、まっすぐ立っていられるか」、「まっすぐ歩くことができるか」などがあり、運転手の判断力や平衡感覚をチェックします。一連のこれらのテストをパスした場合、最後のテストとして、呼気検査を行います。この検査で、アルコール血中濃度が0.08%(21歳以上の場合)を超えた場合は、その場で逮捕されます。
カリフォルニア州での血中アルコール濃度の限度
- 0.08%以上 (21歳以上)
- 0.01%以上 (21歳未満)
- 0.04%以上 (商用車ドライバー)
留置署に連行
逮捕された場合は、留置所に連行され、24時間拘束されます。乗っていた車は牽引となり、牽引会社が保管・管理します。また、免許はその場で取り上げられます。留置署に連行されたあとは、指紋採取や写真撮影があります。釈放時は、逮捕された日から一時的に使用できる免許が与えられ、その間に裁判所や自動車局への諸手続きを行います。
裁判所へ出廷
罪を認めた場合は罰則が言い渡されます。罪を認めない場合は、1年から1年半にわたり公判が続くことになります。弁護士を雇うかどうかは自分で決めることができます。弁護士費用も相当な負担となるため、所得が低く弁護士費用を出せる余裕の無い人は、公選弁護人を雇うこともできます。
飲酒運転による罰則
- 初犯の場合は、6ヶ月間の運転免許停止
- 3~9ヶ月間の飲酒更正プログラムへの参加
- 2000~3000ドルの罰金(弁護士費用は別途発生)
- 運転免許の停止または取り消し (期間は初犯、再犯や21歳以上 or 以下で変わります。)
- アルコール濃度検知機の搭載 (車のエンジンをかける際、アルコールを検知するとかからないシステム。)
自動車保険料への影響
飲酒運転による保険料の上昇は避けられません。飲酒運転後の保険料は、約5~7年、最長10年間に渡って上昇し、飲酒運転前と比較すると、その差は数万ドルになることもあるようです。
永住権や各種ビザへの影響
永住権は非移民ビザを保持している人には深刻な問題ですが、2015年11月から新しく導入された制度で、アメリカで飲酒運転で逮捕された場合、全ての非移民ビザは取り消されてしまうことになるようです。
まとめ
アメリカでは飲酒や薬物による影響下で、運転した場合はDUI(Driving Under The Influence)と呼ばれ、深刻な社会問題にもなっています。アメリカは車社会のため、運転する機会が多いですが、最近はUBERのような、配車サービスもありますので、上手に使って、あとで後悔しないようにしたいものです。
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